【中田さんの通塾履歴】
中3:鷗州塾宇部校に入塾→宇部高校に進学。
高1~高3:鷗州ハイスクール宇部校に通塾。
2003年 山口大学に現役合格!→進学。
2007年 歯科用レセプトコンピューターメーカーに就職。
先生:久しぶり…でもないね。11年前に担当させてもらって以来、よく塾にも顔を出してくれているし、大学在学中も就職後も、駅でばったり出会うということもよくあったし、先日はみんなで食事したばかりだしね。様子はよく知っていますが、今日は少し後輩たちに話を聞かせてください。まずは、近況からお願いします。
中田:歯科専用のレセプトコンピューター会社に勤務5年目で、広島に住んでいます。購入してくださった医院に対して、使用方法の説明、使いやすいようにカスタマイズ等をしていく仕事をさせていただいており、中国地方を主に回っています。今は鳥取と岡山によく行っていますね。
先生:車で、しかも日帰りで回っているんだったよね。広範囲に大活躍ですね。中田さんからは、就職活動の時にも相談を受けたりしていたけれど、当時大変だったことを教えてください。
中田:とにかく、お金がかかることです。特に、地方から都会へ行く時などは、交通費をいかに安く抑えて一度で回れるかを考えながら予定を入れていました。例えば、面接の予定があれば、空いている時間で、その地域の会社説明会に行くという感じです。また、面接は苦手だったので練習していましたが、なかなかうまく受け答えできず、苦労しました。
先生:大学受験もそうだけど、移動にかかる費用は意外と負担が大きいよね。就職活動は大学受験の頃よりも、金銭的な部分が身近に感じられるから、自分でよく考えないと大変だよね。ところで、就職してから、学生と社会人との違いについて思うところはありましたか?
中田:まずは、自分の問題だけでは済まない「責任の重さ」ですね。訪問させていただく先で、自分が会社の名前を背負って仕事をさせていただいているというプレッシャーがあります。動くお金の単位が違うので…。甘くないと思いました。また、親に大学まで通わせてもらったのに、みっともないことはできないと思いました。
先生:もともとしっかりした高校生だったけれど、社会人になってさらにしっかりしたね(笑)。ご両親が聞いたら、喜ばれると思うよ。じゃあ、甘くないと思ったついでに、中学~大学生の間にしておけば良かったと思うことはありますか?
中田:みんなでよく話すのですが、「もっと勉強しておけば良かった…」が一番ですね。中高生の頃には、今に響くなんて思ってもいませんでした。大学でもです。今、勉強の毎日です。勉強することに終わりってないんですね。それと、あんなに休みがあるのは大学生の時だけなので、勉強も大事だけど、もっとしっかり遊んでおけば良かったと…。
先生:高校生の頃も、休みにはよくご両親のお手伝いをしていましたよね。大学では、少し遊び足りなかったかな。でも、高校時代の友達ともよく集まっていたよね。成人式の日に晴れ着姿で集まって塾に来てくれた時に撮った写真は、今でも大事に持っていますよ。塾での思い出話と、今に活きていると思うことはありますか?
中田:ほぼ毎日塾に行っていました。私の高校時代から、塾での生活を外すことはできません。いつも閉館ぎりぎりまでいたので、自宅よりも塾にいる時間のほうが長かったです。先生に言われたことは全部やっていました。勉強以外の話をするのも楽しかった。いろいろな先生と話していたので、習っていなくてもみんな知っていました。卒業しても遊びに行っていました。同級生のいつものメンバーで、自習や授業の合間にご飯を食べたり、おしゃべりしたりが楽しかった。今でも集まって飲んだりします。それから、授業のない日も、先生を見つけては手を振っていました。今思うと、本当に信者のようでした(笑)。今に活きていると思うのは、集中力が身についたことと、仕事で相手に説明する時に、言ったことがうまく伝わらなかったら、かみ砕いた表現にしたりして、一度止まって理解してもらってから先に進む癖がついていたことですね。私は医師ではありませんが、相手の立場に近い位置からの説明をして、理解していただけるように心がけています。先生に数学の質問した時に、よくしてもらっていたことですよ。分野は違うけれど、あの時の説明を受ける側での経験が活きていると思います。実は当時、先生に質問した時に書いてもらったメモを、今でも全部とっているんです。
先生:担当していたことが今に役立っているというのは嬉しいですね。確かに塾で姿を見ない日はなかったね。授業がなくても姿を見ないほうが、かえって珍しいくらいで、何かあったのかと自宅に電話してみたら、熱を出して寝込んでいたとかね。さすがに熱が出たら来れないよね(笑)。私も宇部校を離れて随分経ちますが、宇部校の当時の生徒たちは、みんな頑張り屋で、横のつながりが強い印象でした。中田さんの学年の生徒たちとは未だに交流がありますが、1つ上の学年の卒業生とも未だに連絡を取っているんですよ。みんな、日本全国で頑張っているようです。しかし、ずっと頑張っていても、落ち込むこともあるでしょう?そんな時の克服方法はありますか?
中田:私のストレス解消法は、まず声を出すことです。カラオケも良いですが、ライブにもたまに行きます。体も動かすし、声も出すからすっきりします。それから、涙を流すことです。体から悪いものを出すので、悲しい涙を流すわけではないんですよ。お笑いでもドラマでも、とりあえず体から出す!最後に、やっぱり人に聞いてもらう。先生にもよく聞いてもらっていますね。
先生:そうだね。就職当時につらそうな時期があったけれど、逃げ出さないでよく頑張ったよね。仕事にやりがいや目標が見つかったのかな?
中田:仕事は、歯科医の先生や医院のスタッフさんに説明をしたり、システムの設定をしたりすることが主ですが、「ありがとう」「使いやすくなった」って言われた時は嬉しくて、やりがいを感じます。私の目標は、相手の求めるものに応えられ、利益を上げられるインストラクターになることです。私の職種はインストラクターであり、営業の部署ではないのですが、歯科医の先生と接する機会が多いので、「中田が言うなら」と私たちが提供する新しいレセプトシステムに買い替えてもらえるくらい、信頼されるインストラクターになりたいです。
先生:私たちの仕事も同じだね。さっきの話の繰り返しになりますが、こちらが伝えたことで「役に立った」「この人の言うことなら信用できるからやってみよう」と、何かのきっかけに思ってもらえることはとても嬉しいことなのですよ。今日は、本当に貴重なお話をありがとうございます。では、最後に今の中高生にメッセージをお願いします。
中田:私が、今いただいている仕事は、学生の頃になりたかったものではありません。語弊があってはいけないので補足しますが、今の会社に入ったことはまったく後悔していません。でも、学生の時にもっとしっかり勉強しておけば良かったと本当に思っています。やりたいことが今見つかっていなくても、勉強しておけば将来の可能性の幅は確実に広がります。やりたいことが見つかっている人は、それに向かって自分を信じて頑張ってください。机の上の勉強だけでなく、学生生活でチームワークなどの集団生活や規律もしっかり学んでください。社会では、「だって」という言い訳は通用しません。大人の「勉強しておけば」という言葉が今、本当に身に染みています。ぜひ、先生と勉強以外の話もしてみてください。実際社会に出ている人の意見というのは、現実に体験していることだから重みがあります。時として、家族より素直に受けとめることができます。詰まるところ、よく言われる、「どこに入るかではではなく、入ったところで自分がどうするか」だと思います。高校や大学も、自分の希望通りならないことがあるかもしれません。私もそうでした。でも、そこに最終的に入ると決めたのは自分です。だったら卑屈になるよりも、入ったところで一生懸命前に進んだほうが、進んだ先は明るいです。また、そこに行ったことでしか得られなかった出会いもあります。皆さん、楽しみながらしっかり頑張ってください。先生にいっぱい教えてもらってください。
先生:力強いメッセージをどうもありがとう。また、いつでも話をしに来てくださいね。
中田:はい!!