【山村くんの通塾履歴】
中3:竹原校に入塾。
広高校に合格!⇒進学。
高2・高3:鷗州ハイスクール呉校・広校に通塾。
広島大学工学部第1類(機械システム工学系)に見事現役合格!⇒進学
2012年、広島大学大学院工学研究科(機械システム工学専攻)に進学予定。
先生:久しぶりだね!この前ゆっくり会ったのは、大学に合格してインタビューをした時だったね。今日はその時のインタビューを持ってきたよ。
山村:ちょっと恥ずかしいですね。その時より、少しは成長できたと思います。
先生:この前電話した時は、大学院の試験前で忙しそうだったもんね。院試も終わったようだし、近況を教えてよ。
山村:8月24日・25日で大学院の試験を受けました。結果は9月の中旬に出ますが、教授からは大丈夫と言われているので、何とか大学院には進学できそうです。大学院への進学を希望していて、就職活動もあまりしていなかったので、試験がダメだったら1年間ニートになるところでした。
先生:それは進学できそうで良かったね。ところでお兄さん・お姉さんはもう就職したんじゃない?
山村:はい。兄は広大の大学院を卒業した後、三井金属に就職しました。3月に青森の八戸に転勤になって、すぐ東日本大震災があったんですよ。兄は無事だったんですが、新車のデミオが水没したと嘆いていました。姉は広大を卒業した後、FM東広島という放送局に就職しました。兄も姉も社会人は大変だと言ってました。
先生:バイトの時とは責任の重さが違うし、学生の時みたいに自由な時間も少ないからね。ところで、今大学ではどんな研究をしてるの?
山村:材質制御を研究しています。
先生:材質制御?
山村:FRP(ガラス繊維にプラスチックを融合して作る材料)の設計をしたり、金属の強度や歪みを研究して新しい合金を設計したりしているんですよ。
先生:新しい素材や合金の研究かぁ!いつか山村がつくった新しい合金を使う日が来るかもしれないわけだ。
山村:そうなるように今の研究で成果を残したいですね!
先生:院まで行けば就職は安泰ってところかな?
山村:そんなことはないですよ。そりゃ選ばなければ行ける所はありますが、一流企業への就職や研究職への就職などは大変です。教授からも、昔は学内推薦でほとんど決まっていたが、今は学内推薦で決まる生徒は3割ぐらいだと厳しいことも言われています。推薦をもらえる学生も成績上位者からなので、結局は大学に入ってからどれだけ勉強したかが重要になります。
先生:大学受験で勉強は終わらないわけだ。
山村:大学受験の時はそこがゴールだと思って頑張っていたんですが、大学に入るとまた新たなゴールが見えてくるんですね。そのゴールをくぐるとまた新たなゴールが…。でもそのゴールをくぐるたびに、夢に一歩ずつ近づいていると実感できるようになってきました。
先生:で、夢は見つかった?
山村:まだぼんやりですけど、社会に貢献できるような研究がしたいですね!それと、これは個人的な夢なんですけど、車の運転がうまくなりたいです。
先生:車の運転?そういえば山村は広大の自動車部だったよね。最近新聞で野田内閣の藤村官房長官が広大の自動車部だったって記事に出てたよ。
山村:はい。3年生の後輩が取材を受けていました。昔は部員が100人近くいた時もあったらしいです。今は部員も少なくて、活動するのが大変でした。
先生:何が大変だった?
山村:資金繰りです。自動車部は整備をしたり、練習でコースを利用したり、レースに出たり、何をするにも結構お金が必要なんですよ。学年が上がるたびに部費もどんどん高くなって、活動するために必死で家庭教師やコンビニのバイトをしていました。
先生:そこまでしてもやりたいわけだ。
山村:「好きなことをやるための努力だったらこんなにできるんだ!」と、自分でもびっくりしました。問題は、自動車好きなのに運転がうまくないことなんですよ(笑)。
先生:そりゃ、運転がうまくなりたいという夢もあながち嘘じゃなさそうだね。
山村:これは先生にも話していませんが、広大に進学するなら車を買ってやるって親から言われていたんですよ。実はこれが一番の合格の秘訣だったかも知れませんね(笑)。
先生:教え子にもそういう子が何人かいるよ。確かに、家から通える国公立大学に進学してくれるなら、車一台は安いもんかも…。物でつるようであまりおすすめはできないけど、これでモチベーションが上がって無理だと思っていた大学に合格した生徒も確かにいるから、山村が言っていることも一理あるかもね。ところで何の車買ってもらったの?
山村:ホンダのS2000です!
先生:すごい!バリバリのスポーツカーじゃん!!
山村:車を買ってもらって3日後に野呂山の谷の中に突っ込んでしまいました。雨の日にスピンして、ガードレールに突っ込んだこともあります(笑)。
先生:笑いながら話してるけど、山村は車の運転に向いてないと思うぞ。親御さんもそりゃ心配しただろう。
山村:心配というより、もうあきれていました。実は今日乗ってきたS2000は3台目なんですよ(笑)。先生ドライブ行きます?
先生:命が惜しいから今日は遠慮しとくわ(笑)。で、自動車部の話の続きは…。
山村:主にジムカーナ(舗装されたコースで競う自動車レース)をやっていました。タイムアタックやダートレース、燃費を競うエコランにも出場したりしていました。メインのコースではありませんが、鈴鹿や筑波のサーキットでレースに出場したこともあります。
先生:それはすごいね!!良い思い出になったね。お金がかかってもやめられないわけだ。
山村:練習は主に安芸高田のダートコースで行うんですが、このコースで2年に1回ダートトライアルの全国大会が行われるんです。いつも練習しているホームコースなんですが、なかなか勝てないんですよ(笑)。
先生:車の話をしてる時が一番楽しそうだな。話は変わるけど、大学生活で失敗したなってことある?
山村:はい。大学では自分で時間割を組むんですが、2年生の時に、授業をたくさん入れ過ぎた上にバイトも入れ過ぎて、単位を落としました。すべての教科に手が回らなくなって、本当に失敗しました。それ以降、無理な時間割は組まず、テスト前はバイトの時間もかなり制限して、確実に単位が取れるようにしました。
先生:大学には勉強しに行ってるから、それだけは見失わないようにしないとね。遊びやバイトが中心になって、単位を落として留年なんかしてたら本末転倒だからね。
山村:はい。でも周りにも結構留年する人がいるんですよ。サークル活動やバイトに命をかけているような人が多いですね。
先生:高校生でいうと勉強と部活の両立と同じだね。逆に大学生活で得たことはどんなこと?
山村:いろんな人と出会えて、自分の行動範囲が広がったことや、自分が夢中になれることに出会えたこと。自分の専門分野の研究ができること。そして何より、自分の自由な時間の中でサークルの活動をしたり、バイトをしたり、ボランティアをしたり、旅行に行ったり、密度の濃い時間を過ごせたことです。少しは社会勉強もできました。
先生:ここ数年で一回りも二回りも成長したね。次は就職が決まってからインタビューを取って、山村3部作の完成といきたいね。その時はまた頼むね。
山村:はい。喜んで!!
先生:じゃあ最後に後輩にメッセージをよろしく!
山村:受験に向けて頑張ったことは、必ず役に立ちます。「あれだけ勉強を頑張れた」という経験が、自分自身の心の支えになります。受験を乗り越えることによってメンタル面も強くなります。頑張って入った大学で、自分のやりたい勉強や研究をできるということは、とても魅力的なことです。大学でも、おそらく卒業しても勉強は続いていくと思います。その中で、自分の興味のあることややりたいことを見つけることが、夢への第一歩だと思います。自分の興味のあることに出会えるように、今できる勉強をしてほしいです。
先生:山村の名台詞に感激したよ!!よし、ご飯でも食べに行こう!!
山村:やったぁ!!僕の車で行きます?
先生:それだけは遠慮しとくわ!
2人:笑顔・笑顔・笑顔